作者 | 笑嶺宗訢 撰, 一凍紹滴 筆 |
員数 | 1巻 (4紙) |
形状・品質 | 巻子・紙本墨書 |
法量(cm) | 縦 25.5 横 124.7 |
制作年 | 桃山時代 文禄3年(1594) |
所蔵 | 禅文化研究所・聴松堂文庫 |
管理番号 | 聴松堂008 |
解説 | 当法語は、『泉州龍山二師遺藁』 (慶安3序刊, 後に堺古籍復摺会, 1928.8等)の巻之下に掲載。また、『大徳寺禅語録集成』 第3巻(大本山大徳寺, 1989.9)に真珠庵本が掲載されているが、その説明では上記版本の「原本に近い写本」と位置づけられている。これらの本と若干の異同がみられるため、対校し、異同に採るべきものがあるときは番号を付して注記を施した。 刊本および真珠庵本には、法語の前に「特賜祖心本光禅師笑嶺和尚住龍宝山大徳禅寺/法語/師永禄元年(1558)十月十七日賜勅黄而出世/於同三年四月朔日開堂」とある。 |
釈文 | 表紙墨書 : 「一凍滴禪師□(之カ)眞跡」 端裏墨書 : 「再住龍宝山大徳寺視篆之拙語 <笑嶺>」 -- 再住龍寳山大徳寺視篆之拙語 拈衣 庾嶺雲一片箇無縫團圝將謂落山僧手裡 和風搭在玉欄干 祝香 大日本国山城州平安城北龍宝山大徳禅寺住持 傳法沙門 宗訢 月旦令辰謹焚宝香端為祝延 今上皇帝聖躬萬歳々々萬々歳 陛下 恭惟 上世無為伏羲①神農何人乎治天下以徳化 今年即位唐尭虞舜何人乎雖率土皈仁風 至祝至祷 索話 龍宝山裏龍南浦雲相随還有攀鱗者麼 擘破混沌来 提綱 <拈拂云> 南宗一句水潑之四天下則上自諸仏如来水通 派脉下至初祖圓覚海激波瀾於是七百高僧 掬東山水八十四人漂西江灘南岳青源已成 二派潙嶠雲門早渉多端故雪峰舀出知識 以木杓林際運済往来以探竿或分一滴於法 」 (第1紙) 眼或出逆流於洞山須知仏々祖々不離ケ一水四 海衲子天下老和尚亦出頭ケ中得大自在 發活機関 拈主丈云 傍有漆道人突出云長 老々々吾斯龍寳再住不當②半文銭切忌 胡説乱説猶引枝蔓山僧云喏恁麼汝即今 祝聖一句試提唱看 卓一下云 倒把少林無孔笛等閑吹起萬年歓 自叙 <宗訢> 問禅答蝉問道答稲古曰不識字者 今夫可併案乎慚汗不少各乞昭察 捴謝 開堂之次 恭惟 養徳東堂大和尚③法中遺老禅苑典刑 虗堂十三世孫 源深者其流遠 趙州百廿④甲子 齢高者其徳多 孰其加焉 某等服矣 次惟 正受東堂大和尚⑤行有規矩道貫古今 大圓祖率七百清衆 随侍稍親 仏智師稱再來僧伽 宿契不浅 謂之宗門英傑豈非法社棟梁 更惟 龍源東堂大和尚⑥主⑦眼卓竪仁容靄然 春入千林拈一枝而長是長短是短 月照万水掛大鏡而漢來漢胡來胡 」 (第2紙) 南方仏法雖稱住持北岳巨刹又匡徒衆 又惟興臨東堂大和尚⑧襟度氷清筆端瀾激 弘道猶河潤雨施 天所啓也 下喝則崖崩石裂 人皆忙然 賔主同時至弁機宜順逆用処不測涯際 次惟 大仙東堂大和尚⑨傳微妙心具正法眼 自拈密庵旧話 號破沙盆 直酌松源的流 居玍苕室 智刃寒於霜雪 迅機疾似電雷 真ケ法門師叔 予之所倚頼也 又惟 瑞峰東堂大和尚⑩濁世曇華月中丹桂 古之温州瑞峰院神禄禅師得法於瑞岩和尚久為侍者 今之城州瑞峰院怡雲禅師得法於大満国師久為侍者 古今易地⑪皆然針芥相投者寔可嘉尚矣 次惟 山門兩序東班諸位禅師西班諸位禅師 単寮蒙堂禅資辨事一會海衆諸位禅師 顧夫立東邊者栴檀叢裡栴檀元無雜樹 立西邊者薝蔔林中薝蔔豈有異芳至矣 盡矣瞻之仰之 拈提 記得開山国師四月旦上堂拈主丈云此事無 古⑫來因甚昨日春去今朝夏來迄乎道物 性住一世肇公也是盲亀入空谷山僧昔日 若在抝⑬折拄杖即道錯々 」 (第3紙) □ 一凍滴禅師之真跡也 宗竺證之 「天室」(朱文方印) 」 (第4紙) -- 注記 ①刊本・真珠庵本「羲」字を「犧」字に作る ②刊本・真珠庵本「當」字を「直」字に作る ③刊本・真珠庵本「養徳東堂大和尚」を「養徳<玉堂>東堂大和尚」に作る ④刊本「廿」字を「女」字に作る。誤りカ ⑤刊本・真珠庵本「正受東堂大和尚」を「正受<清庵>東堂大和尚」に作る ⑥刊本・真珠庵本「龍源東堂大和尚」を「龍源<春林>東堂大和尚」に作る ⑦刊本・真珠庵本「主」字を「王」字に作る。誤りカ ⑧刊本・真珠庵本「興臨東堂大和尚」を「興臨<雲叔>東堂大和尚」に作る ⑨刊本・真珠庵本「大仙東堂大和尚」を「大仙<江隠>東堂大和尚」に作る ⑩刊本・真珠庵本「瑞峰東堂大和尚」を「瑞峰<怡雲>東堂大和尚」に作る ⑪刊本・真珠庵本「地」字を脱す。真珠庵本のみ行頭に補う ⑫刊本・真珠庵本「古」字を「去」字に作る ⑬刊本・真珠庵本「抝」字を「拗」字に作る |
展覧会出品履歴 | 展覧会タイトル : 「不立文字 : 禅の書画と典籍・六〇〇年」 会期・会場 : 2014年(平成26)4月2日-6月7日・京都, 花園大学歴史博物館 主催 : 花園大学歴史博物館, 公益財団法人禅文化研究所 展覧会タイトル : 「禪の書画 : 禅文化研究所蔵 高僧遺墨名品展」 会期・会場 : 2022年(令和4)4月4日-5月14日・京都, 花園大学歴史博物館 主催 : 花園大学歴史博物館, 公益財団法人禅文化研究所 |
分類 | 書跡 |